第7回世界史検定(アジア・アメリカの古代文明) 第7回を開催します。世界史(アジア・アメリカの古代文明)のセンター試験、私大対策問題です。前回同様、山川出版社の「詳説 世界史」から出題します。 勉強 - 歴史・地理 世界史 センター試験 大学受験 歴史 Q1インドの古典文明について述べた文章で正しいものを一つ選べ。 選択肢インダス川下流のモエンジョ=ダーロやパンジャーブ地方のハラッパーを代表とする遺跡には、沐浴場や穀物倉をそなえた石づくりの都市が広がっている。前2300年ころにおこったインダス文明では、現在も解読されてないインダス文字が使われた。また、文明衰退の理由は明らかになっていない。モエンジョ=ダーロやハラッパーを代表とするそれらの遺跡からは、多くの印章や、ろくろでつくられた黒色磨研土器が発見されている。インダス文明においては、ヒンドゥー教徒が神聖視する羊の像が発見されていることなどから考えると、この文明が後世のインド文明の源流と考えてよい。 Q2インドの古典文明について述べた文章で正しいものを一つ選べ。 選択肢ハラッパーとは、「死人の丘」という意味である。インド=ヨーロッパ語系の牧畜民であるアーリヤ(アーリア)人は前1500年ころからカイバル峠をこえてパンジャーブ地方に侵入した。アーリヤ(アーリア)人は、部族社会を構成し、雷や火などの自然神を崇拝し、その賛歌集である「アヴェスター」をうんだ。前1000年をすぎると、アーリヤ(アーリア)人はガンジス川流域へ移動し、鉄製器具にかわり青銅器が使われるようになった。 Q3ヴァルナ制とは、人は、(1)(司祭)、(2)(武士)、(3)(農民・牧畜民・商人)、(4)(隷属民)という四つの身分にわかれるとする観念である。(1)~(4)に入る組み合わせで適切なものを一つ選べ。 選択肢バラモンークシャトリヤーシュードラーヴァイシャバラモンーシュードラークシャトリヤーヴァイシャバラモンーヴァイシャークシャトリヤーシュードラバラモンークシャトリヤーヴァイシャーシュードラ Q4仏教の説明として正しいものを一つ選べ。 選択肢宇宙の根本原理ブラフマンと自我の根本原理アートマンとが、究極的に同一であると悟ることで解脱の境地に達する、という世界最古の思弁的思想。不殺生の戒律の徹底と肉体的苦行による霊魂の解放、すなわち解脱を説く。無情観に立ち、人生を「苦」とみてその苦を克服するために八正道の実践を説き、極端な苦行と快楽を否定した。シヴァ・ヴィシュヌ神を中心とする宗教で、特定の教義・経典はない。 Q5マガダ国について述べた文章で誤っているものを一つ選べ。 選択肢コーサラ国を併合した。仏教・ジャイナ教が発生した。マガダ国の一王朝ナンダ朝がチャンドラグプタ1世に滅ぼされた。ヴェーダ時代のあとにおこった。 Q6インド最初の統一王朝について述べた文章で誤っているものを一つ選べ。 選択肢その名はマウリヤ朝で、マガダ国の一王朝である。マガダ国の一王朝のナンダ朝を倒して首都をパータリプトラにおいた。この王朝の最盛期をきずいた王は第3回仏典の結集(編纂)をおこなった。この王朝の創始者はカリンガ国を征服した際、多くの犠牲者を出したことを悔い、しだいに仏教に帰依するようになった。 Q7インド最初の統一王朝の最盛期をきずいた王について述べた文章で誤っているものを一つ選べ。 選択肢多数のストゥーパ(仏塔)を建立した。王子をスリランカに派遣し、仏教を伝えた。アジャンターに石窟寺院を建立した。磨崖碑や石柱碑を各地に建立し、ダルマ(法、まもるべき社会倫理)に基づく勅令を刻んだ。 Q8クシャーナ朝について述べた文章で誤っているものを一つ選べ。 選択肢1世紀になると、バクトリア地方からイラン系のクシャーナ族がインダス川流域に入って建てた王朝である。パータリプトラに都をおいた。この王朝最盛期のカニシカ王の治世にガンダーラ美術が発達した。この王朝の保護をうけた大乗仏教は、ガンダーラを中心とする仏教美術とともに、中国・日本にまで影響をあたえた。 Q9クシャーナ朝とならんで有力であったサータヴァーハナ朝について述べた文章で誤っているものを一つ選べ。 選択肢アーリヤ(アーリア)系の王朝である。仏教やジャイナ教の活動がさかんであった。別名アーンドラ朝である。1~2世紀頃にローマ帝国との季節風貿易で栄えた。 Q10グプタ朝について述べた文章で誤っているものを一つ選べ。 選択肢創始者はチャンドラグプタ1世で、首都はパータリプトラにおかれた。ヒンドゥー教が発達したほか、サンスクリット文学や仏教美術などが栄え、古代インドの黄金時代を現出した。「マハーバーラタ」「ラーマーヤナ」がほぼ現在伝えられるような形に完成し、宮廷詩人カーリダーサにより、戯曲「シャクンタラー」がつくられた。最盛期の王チャンドラグプタ2世のときに玄奘が訪れている。